メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。
3回目となる今回は、ネガティブな人に見られがちな自動思考と、例を挙げてワークシートでその妥当性を検証してみましょう。
ネガティブが人(鬱になっている人にも)に見られがちな自動思考。
- 私は誰からも必要とされない。
- 私の人生は何もかも上手くいかない。
- 私は取り柄のない人間だ。
- 私は負け犬だ。
- 私には価値がない。
- 誰も私のことをわかってくれない。
- 楽しいことなんか一つもない。
- 私はもう終わりだ。
- 何をやっても上手くいかないに決まっている。
- 生きていても良いことなんかない。
- 我慢するなんて耐えられない。
- 自分が嫌で仕方ない。
- 消えてなくなりたい。
例を挙げますので、それが正しいのか誤りかを検証するための<4つのプロセス>で自動思考が及ぼす影響を書き出してみます。
●自動思考の例 食事中に夫に話しかけたのに返事がそっけなかった。 私をもう嫌いになったのかも、私の話なんてどうでもいいに違いない。→心の読み過ぎによる決め付け。
記入例を参考に自分でも記入してみてください。
<4つのプロセス>自動思考の妥当性を検証するために『自分に質問する』。
①→自分がそう考えている根拠は何か? ▶︎自分の考えていることと事実を混同していないか?(事実ではない“かも”しれない) ▶︎確かめていないのに早合点したり思い込みはないか?
②→何か他に別の見方はないか? ▶︎自分の考えやモノの見方だけがすべて正しいと言えるのか?
③→そう考えることでどのような影響がある? ▶︎そう考えることが自分の役に立つか?邪魔になるか? ▶︎そう考えることで、自分にとってどのような利益(良い面)と不利益(望まない面)があるか? ▶︎答えの出ない(ない)質問になっていないか?
④→どこかに思考の誤りはないか? ▶︎0ー100思考、自動思考、全無的な思考に陥っていないか? ▶︎思考の中に極端な表現はないか? ▶︎望まない/悪い面だけに目を向け過ぎていないか? ▶︎たった一つのことだけに気を取られ、自分だけに非があるように思っていないか? ▶︎自分と関係ないことまで自分と関連づけて考えていないか? ▶︎自分の責任とは限らないのに、自分に責任があると思い込んでいないか? ▶︎物事をあるがままに受け止めず、“こうでなければ”“〜すべき”と対処法を考えていないか? ▶︎確認もせず自分一人で先走り、勝手に予想していないか?
◇
次に【考え(思考)と気分(感情)の記録シート】のワークシートを使用しながら、普段の自分の考え方の癖を見つけ、考え方から生まれる気分(感情)がどのようなものなのかを改めて意識してみましょう。
少し横道に逸れますが、「今の気分は?(感情は?)」を聞いても、考え(思考)と混同して答え方がわからなくなる人も多いので、気分(感情)の例を挙げてみます。感情表現が苦手な人ほど、気分(感情)と考え(思考)を混同しやすい傾向があるようです。
<気分(感情)の例>
不安、悲しみ、困惑、寂しい、同情、傷心、義務感、恨み、虚しい、焦燥感、批判的、無気力、絶望感、混乱、心配、劣等感、孤独感、恥ずかしい、イライラ、悲哀、憂鬱、猜疑心、見捨てられ感、距離感、恐怖、落胆、モヤモヤ、憐憫、不全感、万能感、敗北感、後悔などなど。
ほんの一部を抜き出してみましたが、まだまだたくさんの気分(感情)があるのです。なかなか目を向ける機会がない気分(感情)に、一番適切な“名前”は何か、を考えてみるのもよいかもしれませんね。
自分の考え方の癖を見つけて、“それが正しい根拠”は簡単に見つけられても、“それが正しくない根拠”はなかなか見つけにくいものです。そんな時は、
- 自分の一番の友人や大切な家族、大好きな人がそう考えていたら、自分は何と声をかけるだろうか?
- 過去に同じこと、似たような状況はなかったか?それはいつだっただろうか?今回と似ていても、以前との違いは何がある?
- 今の考えが“完全に正しい”と言えなかった経験はない?
- 今から10年後に今の状況を振り返った時に、今とはどのように違って見えるだろうか?
- 自分でコントロールできないことまで自分でコントロールしようとしていないか?
これも自問自答して【考え(思考)と気分(感情)の記録シート】のワークシートと共に検証する際のヒントにしてみてください。
◇
<運営会社:Jiyuuku Inc.>