メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。
今回はあなたの周りにもいるかもしれない、なぜか上から目線で“ナチュラルくれくれ”について、嘘のような本当にあった私の体験談をひとつ。
今は順調にクソガキ化している息子がまだ可愛かったその昔、公園友達ともいえるママさんがいました。仮に園子さんとします。園子さんは穏やかで優しく、ほんわかした雰囲気で癒し系とは彼女のためにあるような言葉だと思いながら。でもなぜか一緒にいると地味に疲れるのです。
◇
ある冬の日、野菜好きな息子のために白菜漬と白菜山盛り鍋を作るべく白菜を四玉買い込み、息子本人には歩いてもらいベビーカーに白菜を積んでホクホクと帰宅中、園子さんに会いました。
園子さん:あ!白菜たくさんだね! わたし:安かったから買い込んだんだぁ。 園子さん:でもそんなにあったら困らない? わたし:全然。冬は白菜料理増えるし、間違いなく消費できるよ。 園子さん:いや、正直に言っていいんだよ。困るでしょ?もらって“あげよう”か? わたし:必要ならまだたくさんあったからスーパー行けば? 園子さん:ううん、違うの。たくさんあり過ぎて困るだろうから私がもらって“あげよう”と思ったの。気にしなくていいからぁ。 わたし:使うから買ったんだけど・・・ 園子さん:無理しなくていいって!私は重くても全然構わないからもらって“あげるよ”。 わたし:そんな意味わからない気なんて遣ってないんだけど・・・。 園子さん:じゃぁ、こうしない?そのままウチに来て白菜2個置いていけばラクでしょ? わたし:・・・。
滅多に顔に不愉快モードを浮かべないのですが、あまりに『もらってあげる』を連呼され、宇宙人を見るような目で見てしまった私。
その後、「やだ誤解しないでね、白菜欲しいわけじゃなくて、そんな量、重くて大変そうだし私がもらってあげてもいいよ、と思っただけで、ただの親切心だから」と言われ、ますます違う生き物に見えてきました・・・。
◇
思い返すと園子さんは『〜してあげる』が口ぐせでした。
『お茶淹れてあげようか?』『買い物一緒に行ってあげようか?』『食べてあげる』『電話してあげようか?『(子供に)靴履かせてあげるね』『手を洗いに連れていってあげるね』
白菜くれくれ、はともかく、全部『〜してあげる』なのです。わざわざ言うほどではなくても、なぜ地味に疲れるのか、微妙に嫌な気持ちになるのかわかりました。
私なら『お茶淹れるね』『買い物一緒に行く?』『電話するね』『靴履こうね』『手を洗いに行こうか』になります。
悪気はなく園子さんの口ぐせなのかもしれません。しかし、ことあるごとに『〜してあげる』の“あげる”部分を強調した話し方をしょっちゅうされたら、あなたはどう感じますか?
『〜して“あげる”』『〜して“やる”』が口ぐせになっている人は、ナチュラルに人を見下していると感じさせてしまうもの。気づきにくいからこそ、普段の無意識に出てしまう自分の口ぐせや話し方を、今一度見直してみてはいかがでしょうか。