メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。
熱狂的なファンも多く、長く続いているドラマ。誰もが一度は観たことがあるドラマ。
『相棒』『科捜研の女』『ドクターX』、長く続いているわけではないけれども、クセの強い主人公が活躍する『臨場』。すべてテレビ朝日のドラマなのは偶然ですが(笑)
好き嫌いはともかく、どのドラマにも共通するのが主人公が個性的でなかなかアクの強いキャラクターだということです。
それでは考察していきます。
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まずは『相棒』の“杉下右京”。
杉下右京は、間違いなくADHDとの重複がないASD孤立型です。
こだわりの紅茶以外、超論理的思考にズバ抜けた解決力、何もかも私のパートナーと被って仕方ありません(笑)
組織に馴染めず(そもそも馴染む気がない)単独行動を好み、空気は読まない(読めない?)、自分から積極的に他者と関わりを持たず孤立することに孤独を感じず気にもしない右京さん。
「細かいことが気になるのがボクの悪いクセ」と自ら言っているように、人が気にしないような細かい部分に目がいきます。
ASDはよく“木を見て森を見ず”と言われます。まさにその部分です。
ただ、木を見て森が見えないのではなく、多くの定型が森を見てから個々の木〜枝葉にフォーカスしていくのに対し、ASDは枝葉から木を見て、カメラが引くように全体像の森を見る、という感じです。定型とは逆の見方ですね。
それに詳しい上、知能が高く論理的でこだわりは時として行き過ぎてしまう強い正義感と紅茶。
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次は『科捜研の女』の“榊マリコ”。
科捜研の研究員や解剖医の風丘先生との空気を読まないやり取りは完全にASDで、捜査一課の土門刑事との関わり方や、人見知りもなく他者との関わりをむしろ楽しんでいるのでASD積極型です。
そもそもマリコ自身、職業が研究員という時点でASDらいしといえばらしいですね(笑)
自室もしっかり片付けてキチッとしており、「ま、いっか」「後でやろう」的なADHD特性はなさそうなので重複なし。
やはり誰も気にしないような細かい部分に目がいきます。納得いくまで自分の考えを検証追求し、妥協がありません。
自分なりの正義を貫こうとするあたり、ずいぶんキャラクターに違いはあるものの、右京さんと同じものを感じますね。
マリコが恵まれているのは、あの強烈な個性(特性)にも関わらず、周りの人たちに恵まれていることで、浮いても皆から温かく見守ってもらえていることでしょうか。それには事件解決という実績が伴っているからだと思いますが(笑)
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続きの【2】では『ドクターX』『臨場』を考察します。